Gary Moore / Newcastle 1982 / 2CDR

Gary Moore / Newcastle 1982 / 2CDR / Shades
Mayfair Ballroom, Newcastle-upon-Tyne, UK 26th November 1982
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Gary Moore in 1982 began to pursue hard rock in earnest with “CORRIDORS OF POWER”. Introducing a new excavation live album where you can experience the scene in the best possible way.
It is “November 26, 1982 Newcastle performance” that is imbued with such a work. It is a powerful audience recording. Speaking of the “CORRIDORS OF POWER” era, while the legendary first visit to Japan was realized, it was also a time when singers and keyboards changed rapidly. In order to understand the situation in that area, let’s first look back on the schedule at that time and confirm the position of the show.
『CORRIDORS OF POWER』でハードロックを本格追究し始めた1982年のゲイリー・ムーア。その現場を極上体験できる新発掘ライヴアルバムが登場です。
 そんな本作に吹き込まれているのは「1982年11月26日ニューカッスル公演」。その強力オーディエンス録音です。『CORRIDORS OF POWER』時代と言えば伝説の初来日が実現した一方、シンガーやキーボードが目まぐるしく変わった時期でもある。その辺の事情を把握するためにも、まずは当時のスケジュールを振り返ってショウのポジションを確かめてみましょう。
 
●1982年
・8月24日-28日:英国#1(4公演)
《9月『CORRIDORS OF POWER』発売》
《アイアー→エイリー交代/ヒューン→スローマン交代》
・11月24日-12月19日:英国#2/西ドイツ(13公演) ←★ココ★
●1983年
・1月12日-15日:英国#3(4公演)
・1月22日-2月1日:初来日(9公演)
《ジョン・スローマン離脱》
・3月12日:ライノット追悼公演(THIN LIZZY)
・3月16日+5月14日-23日:欧州(9公演)
《ドン・エイリー→ニール・カーター交代》
・5月31日-7月19日:北米(27公演)
《10月『VICTIMS OF THE FUTURE』製作開始》
 
 これが1982年/1983年のゲイリー・ムーア。アルバム発売に伴って盟友ドン・エイリーやジョン・スローマンが加入し、初来日ラインナップが完成。本作のニューカッスル公演は、その新編成が始動したばかりの「英国#2」3公演目にあたるコンサートでした。
 このショウは以前から名録音が残された事でも知られるのですが、本作はそのリマスター。。。では、ありません。同じ録音ではあるのですが、従来盤とはジェネの異なるアップグレード版。1stジェネ・カセットからコピーされたDATマスターなのですが、その発掘を担ったのはあの「Krw_co」。発掘の名門のお眼鏡に適った由緒正しい銘品なのです。
 実際、その素晴らしさは理屈ではなくサウンドが証明してくれる。元から骨太な芯が力強い録音でしたが、本作はさらに輪郭がクッキリと鮮やかでディテールもアップ。歓声も演奏も従来録音とまったく同じでありながら、録音ポジションが数メートル前になったようなダイレクト感なのです。そして、それ以上なのがテープの状態そのもの。従来盤も何も知らずに聴いている分には気にならなかったのですが、よく聴くと劣化によるヨレがあり、ピッチも芯が微妙に揺れていました。その点、本作はビシッと安定。ワカメ感の皆無な再生感がえらく美しく、マシンガン・ピッキングの1粒1粒もキリッとしたまま乱射され、熱いヴォーカルや泣きじゃくるチョーキングのニュアンスも克明に感じ取れるのです。
 そんなフレッシュ・サウンドで描かれるのは、新ラインナップによって一気に熱量が上がったゲイリー式ハードロックの奔流。この時期の象徴と言えば、当然オフィシャル伝統盤『ROCKIN’ EVERY NIGHT』ですので、比較しながらセットを整理しておきましょう。
 
●大いなる野望(7曲)
・End Of The World(★)/Wishing Well/Rockin’ Every Night/Cold Hearted(★)/I Can’t Wait Until Tomorrow/Don’t Take Me For A Loser(★)/Gonna’ Break My Heart Again(★)
●その他(5曲+α)
・バック・オン・ザ・ストリーツ:Hurricane(★)/Parisienne Walkways(★)/Back on the Streets
・G-FORCE:White Knuckles/Rockin’ And Rollin’
・ダーティ・フィンガーズ:Nuclear Attack
※注:「★」印は公式の伝統盤『ROCKIN’ EVERY NIGHT』で聴けない曲。
 
……と、このようになっています。公式盤では聴けない名曲もたっぷりのフルショウが美味しいのですが、それ以上なのが演奏の熱量そのもの。この時期のゲイリーに駄演など存在しないわけですが、それにしても熱い。マシンガン・ピッキングもキレッキレなだけではなく、1発1発が炎を纏っているかのよう。その速射とロングトーンや泣きのチョーキングとの組み合わせがゲイリーの真骨頂なのですが、それも洗練とは真逆。躁鬱の波が激しく交差し、間欠泉のように突如として爆発するフレーズが異様なテンションを紡ぎだし、その上にスローマンとゲイリーのブチ切れたシャウトが乗る。まさに本格始動の直後、新ラインナップの完成直後だからこその激アツなショウなのです。
 「ゲイリー流ハードロック」は相棒ニール・カーターとの合流によって完成をみるわけですが、それ以前も独特な魅力に溢れ返っている。COLOSSEUM IIIとも囁かれた演奏力の奔流。その勢いと熱量によって燃え上がるロック……。この時期のゲイリーだからこそのハードロックを生々しく現場体験できる新発掘マスターです。怪気炎ギターに焦がされた80年代英国の薫り。どうぞ、本作で胸いっぱいに吸い込んでください。
 
★「1982年11月26日ニューカッスル公演」の強力オーディエンス録音。名門「Krw_co」。が発掘した従来盤とはジェネの異なるアップグレード・マスターで、骨太な芯が力強い録音がさらに輪郭がクッキリと鮮やかになり、揺れ気味だった演奏音の安定感も大幅アップ。歓声も演奏も従来録音とまったく同じでありながら、録音ポジションが数メートル前になったようなダイレクト感です。公式盤『ROCKIN’ EVERY NIGHT』でも聴けない名曲もたっぷりで、ソロが本格始動したばかりの熱いフルショウを現場体験できます。
 
Disc 1(41:37)
1. Majestuso E’ Virtouso
2. End of the World
3. Wishing Well
4. Rockin’ Every Night
5. Cold Hearted
6. Nuclear Attack
7. I Can’t Wait Until Tomorrow
 
Disc 2(39:30)
1. Don’t Take Me For A Loser
2. Gonna Break My Heart Again
3. Hurricane
4. White Knuckles
5. Rockin’ & Rollin’
6. Parisienne Walkways
7. Back on the Streets
 
Gary Moore – guitar, vocals
Ian Paice – Drums
Neil Murry – bass
Don Airey – Keyboards
John Solman – keyboards, vocals
 
Shades 1382

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