Rolling Stones / Fully Finished Studio Outtakes / 3CD

Rolling Stones / Fully Finished Studio Outtakes / 3CD / Non Label

Fully Finished Studio Outtakes

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Despite the fact that 2021 is only three months old, “FULLY FINISHED STUDIO OUTTAKES” is undoubtedly the most promising candidate for this year’s rare sound source award. After all, the content that the precious sound source was generously thrown into the volume of three CDs with the best sound quality was a shock that enthusiasts could not help screaming “I’m glad I was alive!”. In addition, the number of original overseas releases was limited, so it’s no wonder that the result was an extra enthusiastic enthusiast. No, the collection of rare sound sources is unstoppable because such shocking excavations occur occasionally.
After all, it was taken up by the British popular newspaper, and it was speculated that the cause of such an outflow was “hacking?” Not only was the outtake recorded with the highest sound quality, but the fact that each sound source was finished in a state that could be released as it is is the biggest thing.

Although it was such a shocking masterpiece, it was a fact that there were some points of concern from the beginning of its release. Let’s list them.

① There is no vein in the order of the songs.
It wasn’t arranged according to the age of the recorded sound source, but it was disjointed. For the time being, it seems that the only concept was to record the sound source of the “BRIDGES TO BABYLON” period, which is one of the highlights, at the end of each disc.

② Recorded data is inaccurate
This may have been the number one problem. The credited recording data and age may be completely different.

③ Sound skipping that occurred in the intro of “Strictly Memphis”.
This is also a big drawback. Perhaps it was a mistake during the master production, it was recorded with the sound skipped in the intro of Disc-3 “Strictly Memphis”. It hurts that it happened with an unreleased song that is popular among enthusiasts.

Based on these problems, this time, taking advantage of the later release, the data of each sound source was thoroughly re-examined and the sound sources were rearranged in the recording order. In addition, we will release a limited press CD as a renewal version that is far from mere duplication, such as removing noise that occurred in several places while maintaining the highest sound quality.

まだ2021年が三か月しか経っていないにもかかわらず、間違いなく今年のレア音源大賞の最有力候補である「FULLY FINISHED STUDIO OUTTAKES」。何しろ貴重音源が最高の音質かつCD三枚のボリュームに惜しげもなくぶち込まれた内容はマニアが思わず「生きててよかった!」と叫ばずにはいられないほどの衝撃。おまけにオリジナルの海外製リリースの入荷数に限りがあったこともあり、余計にマニアの熱狂を煽る結果となったのも当然かと。いやー、たまにでもこうした衝撃的な発掘が起きるからこそ、レア音源蒐集というのは止められないものです。
挙句の果てにイギリスの大衆紙でも取り上げられ、これほどの流出の原因が「ハッキングでは?」などと推測されたことからも、その衝撃のほどが伝わってきます。単にアウトテイクが最高の音質で収録されていたということだけでなく、それぞれの音源がこのままリリースできるほどの状態に仕上げられていたということが何よりも大きい。

そんな衝撃的な名盤ではありますが、リリース当初から気になる点があったのも事実。それらを挙げてみましょう。

① 曲順に脈略がない。
レコーディングされた音源の年代に沿って並べられたのではなく、てんでバラバラだったということ。一応、目玉の一つである「BRIDGES TO BABYLON」期の音源を各ディスクの最後に収録させる、という事だけはコンセプトになっていたようですが。

② 録音データが不正確
これが一番の問題であったかもしれません。クレジットされた録音データや年代がまるで違う場合がありました。

③「Strictly Memphis」のイントロで生じた音飛び。
これも大きな欠点。マスター制作時のミスなのか、Disc-3「Strictly Memphis」のイントロで音が飛んでしまったまま収録されてしまった。それがマニアの間で人気のある未発表曲で起きてしまったのも痛い。

こうした問題を踏まえ、今回は後発リリースの利を活かし、各音源のデータを徹底的に洗い直して録音順に音源を並び替え。また最高音質でありながら、数か所で生じていたノイズも削除してみせるなど、単なる複製からは大きくかけ離れたリニューアル版として限定プレスCDリリースいたします。

Disc-1

1. She’s Doing Her Thing (1967)*vocal version of “Title 15” aka “Dream Pipe”
となれば冒頭を飾るのは当然「THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST」のアウトテイクだった本曲。これまでサタニック・ボックスの「青箱」に”Title 15″としてセッション風景が収録されていた未発表曲。それがここまでトラックとして仕上げられていたとは。ミックとキースの掛け合いのボーカル・アレンジとなっていて、コミカルな雰囲気が落とされてしまった原因かもしれません。それにしてもキースの声が若い。

2. Blood Red Wine (1968)
マニアの間では昔からトライデント系アイテムでおなじみなアウトテイクであり、以前から完成度の高い状態と音質で聞けた曲でもある。いよいよそれがさらなる洗練された音質にて収録。

3. Curtis Meets Smokey (1969)
今までタイトルだけが知られていた未発表曲が遂に発掘。オリジナル・リリースの「1966」というデータは大きな間違いで、実際には1969年の録音。タイトルが示すようにカーティス・メイフィールドとスモーキー・ロビンソンを意識したミックの歌い方が楽しい。

4. Walk With Me Wendy (1970)
完全初登場のアウトテイクですが、ミックの絶叫ボーカルや全体のサウンドからして1970年の録音であることが容易に想像できる雰囲気でトライデント系リリースに入っていたとしてもおかしくない。

5. Tell Her How It Is (1970) *vocal version of “Potted Shrimp”
今までトライデント系アイテムに”Potted Shrimp”とクレジットされていたインストゥルメンタル、ここには後年のミックが付け加えたと思われるボーカルが。とはいっても歌詞は決まっておらず、彼は思いつく言葉を並べながらメロディを模索している感じ。
ちなみに海外のマニアの間では延々と鳴っているワウワウ・リードギターがスティーブン・スティルスではないか?と議論されることがありましたが、実際フレーズが彼のプレイにそっくり。実際のところはどうなんでしょうか。
6. Criss Cross (1972)
昨年晴れてオフィシャル・リリースされた曲ですが、もちろんそこで聞かれたバージョンとはまるでミックスが違い、まだミックのボーカルがシングルトラック。作りこまれた感のある昨年のバージョンよりこちらの方が生っぽくて好ましいと感じる人も少なくないのでは。

7. It’s Only Rock ‘N’ Roll (But I Like It) (1973)
今回の大きな目玉の一つ。本曲は当初ロニーのスタジオでミックとデビッド・ボウイの三人が遊び半分で作っていた曲であったところ、ストーンズに「分捕られた」ことはよく知られるところ。そんな当初の状態が遂に発掘。ミックのリードボーカルにロニーとボウイが絡むという形で、本当に三人で曲を作っていたことがよく解る感動のバージョン。

8. Too Many Cooks (1973)
ジョン・レノンのプロデュースによってレコード・プラントで行われたセッションにミックが参加したという、厳密にはストーンズの録音ではないながらも昔から有名な未発表カバーであり、今やミックのソロ・ベストのボーナスとして晴れてリリース済。ところが今回のバージョンはそれより前のテイクであり、イントロはジャック・ブルースのベースだけでジム・ケルトナーのハイハットが入らないというアレンジからして別テイクだと解るもの。

9. Living In The Heart Of Love (1974)
名盤「LONELY AT THE TOP」の冒頭を飾る未発表曲としてマニアにはお馴染みですが、ここでは後年のミックが歌を入れ直したバージョンが。よって声質や歌い方がまるで違い、その作業は94年説が上がっていますが、ミックの声質から判断すると「TATOO YOU」におけるアウトテイク再利用時に行われたのだと推測されますがいかかでしょう。

10. Fast Talking Slow Walking (1974)
CD時代になってから発掘された未発表曲としてマニアにはなじみ深いものですが、それらではことごとくモノラルだったのに対し、ここでは格段に音質とトラックの仕上がりが向上した状態で収録。それでもまだミックの歌詞が決まっておらず、結局お蔵入り。

11. Scarlet (1974)
長い間曲名だけが知られていたジミー・ペイジ参加曲ながら、昨年一躍メジャーな存在へと飛躍。今回のバージョンに関しては様々な推測が飛び交っていますが、やはり昨年のバージョンほどトラックが仕上げられていない状態であり、何よりジミーのリードギターが登場しないという違いが解りやすい別ミックス。

12. Built That Way (1975)
今でもやたらと中古で見つけやすい迷盤(笑)「INSTRUMENTALS」に「Heatwave」というタイトルで収録されていた曲のミック歌入りバージョンが発掘されてびっくり。彼の歌も同時期に入れられたものだと推測され、全体の完成度が段違い。ちょっとストーンズらしくない曲調、あるいは「BLACK & BLUE」に不釣り合いと判断されたであろうことは容易に想像できます。

13. Fiji Jim (1977)
14. Never Make You Cry (1977)
15. You Win Again (1977)
どれも昔からお馴染みな1977年アウトテイク、いかにも未完成で終わった感のあるトラック群もこうしてミックスとマスタリングがしっかり施されただけで随分と聞き応えがある状態へと生まれ変わったのだから驚きを禁じえません。

16. Every Time I Break Her Heart (1977)
一聴して「Far Away Eyes」の初期バージョンだと解る初登場アウトテイク。にもかかわらずミキシングやマスタリングがしっかり施されており、もしかしたら「SOME GIRLS」デラックスの収録候補だったのでは?と勘繰りたくなるほど。

17. Covered In Bruises (Ronnie Wood / Mick Jagger on Vocal) (1977)*Ronnie Wood / Mick Jagger on Vocals
これも驚き、ロニーのソロアルバム「1234」のタイトル・ソングのストーンズ・バージョン。演奏は後のロニー版の方が洗練されているのですが、ここではミックが付き合っているだけあって歌パートはこちらの圧勝。「1234」のバージョンは仮歌のまま採用してしまったのでは?と訝しげに聞こえたほどロニーがルーズな歌いっぷりでしたので、なおさら印象的かと。

Disc-2

1. Not The Way To Go (1978)
マニアにはおなじみだった「EMOTIONAL RESCUE」アウトテイク。ミックがコード進行を指示する場面などはそのままですが、にもかかわらず冒頭から彼の歌が違う箇所があり、ある程度リリースを検討したバージョンが今回なのかもしれません。

2. Trouble’s A Coming (1979)aka “Break Away”
3. It’s A Lie (1979)
どちらもOBRレーベル系アイテムなどで知られていたエモレス期アウトテイクですが、ミックのしっかりとしたボーカルや整理されたバランスのおかげで印象が一変。

4. Dreams To Remember (1982)
ここからはアルバム「UNDERCOVER」期のアウトテイクが始まるのですが、ミックの声が80年代のそれに変化しているのが印象的。それ以上にミック主導で最新鋭のサウンドが導入されたアルバムのセッションでもこうしたR&Bを試していたということが驚かされます。当然「UNDERCOVER」には不釣り合いな雰囲気ですが、ここにブラスを被せればトラックとしては完成したかもしれません。

5. Eliza Upchink (1982)
数年前に「FOXES IN THE BOX Vol.1」で発掘された未発表曲のさらに進化したバージョンが発掘。キースが弾きだしたイントロは「Had It With You」を彷彿させるもので、なるほどこの曲がヒントの一つであったのだと思わずにはいられません。その反面こうした曲調が「UNDERCOVER」ではことごとく没にされていたのだと思いらされます。

6. (You Better) Stop That (1982)
7. Part Of The Night (1982) *vocal version of “Golden Caddy”
どちらも「UNDERCOVER」期のアウトテイクの中では以前から知られた未発表曲ですが、従来は遠くで鳴っていたミックのボーカルが前面に押し出された「(You Better) Stop That」に驚き。さらに「Part Of The Night」はこれまでよりミックがしっかり歌ったボーカル・テイクが発掘。それでもまだ仮歌のレベルなのですが、彼としてはトラックを完成させるべく模索していたことが伝わってきます。

8. Keep It Cool (1982)
9. Can’t Find Love (1982)
「FOXES IN THE BOX Vol.1」でお目見えした未発表曲で今回はより完成度も上がっていますが、でも別に…という感じでしょうか(笑)

10. Cooking Up (1982)
11. Still In Love With You (1982)
12. I Tried To Talk Her Into It (1982)
これらも従来はミックの声が遠くで鳴っていて聞きづらかったアウトテイク群。それが一転して前面に押し出された衝撃は相当なもの。それだけでなく「Still In Love With You」に至ってはリリースを前提としたミックのボーカルにキースとロニーのバックコーラスまで加えられた状態が発掘。ちなみにオリジナル盤では「Cooking Up」終了後に混入していた編集ミスのような音を削除しました。

13. Dog Shit (1983) *別名”Big Truff”
曲名があんまりな感が否めませんが(笑)として昨年のアート・コリンズ関連の音源の中に含まれていた未発表曲。そこではボーカルが入っていなかったにもかかわらずホーンまでオーバーダビングされた状態に驚かされたものですが、ここでは遂にミックのボーカルが登場。そして今回はピッチが正確なのもポイント。従来のインストではピッチが正確かどうかも判断できませんでしたから。

14. Putty In Your Hands (1985)
ここからは「DIRTY WORK」のアウトテイク。同アルバム関連の音源は「DIRTIEST WORK」を皮切りとしてアルバムのリリースから間隔を開けずに流出して驚かされた記憶がありますが、ここではそれらでも聞かれなかった貴重な音源が登場。ヤードバーズでおなじみ本カバー曲が「DIRTY WORK」で録音されていたことは当時から報じられていましたが、それが遂に登場。おまけに完成度も高く、このままリリースされても何ら違和感のない仕上がり。

15. I Can’t See No One Else (1985) *aka “Beside You”
16. Strictly Memphis (1985)
これら「DIRTY WORK」アウトテイクもそれぞれに有名ですが、今回のリリースにおける最大の汚点は「Strictly Memphis」のイントロに生じた音飛び。そもそも本曲はストーンズのアウトテイク史の中でも上位に属する人気を誇っていた曲。一方「DIRTY WORK」アウトテイクはカセットコピーが流出経路であったことから音質が今一つ突き抜けないジレンマがありました。
ところが今回はそれまで聞かれたバージョンよりさらにトラックに手の加えられた最終版とも呼べる完成度の高さであり、なおかつ音質も完璧なバージョン。それだけにイントロの欠損に落胆したマニアが多かったのでは。★そこで今回は現状ベストであるマテリアルからイントロを緻密に補填。まったく違和感のない状態へとレストアしてみせました。

Disc-3

1. Nobody’s Perfect (1985)
オリジナル盤では1975年というとんでもない年代クレジットと共にセットのオープニングを飾っていた未発表曲ですが、ミックの歌声から一聴して80年代半ばのアウトテイクだと解ります。演奏自体は77年辺りにパテ・マルコニで録音されていそうなアレンジですが、やはり「DIRTY WORK」でしょう。何よりそのままリリースできるほど気合の入ったミックの歌に驚かされます。

2. Deep Love (1985)
こちらもまた「DIRTIEST WORK」時代からキースの歌うラフな演奏テイクでお馴染みのアウトテイク。ところが今回は完成度の高いトラックに何とミックのボーカルが加えられた別次元のバージョン。従来のバージョンは印象の薄さが否めませんでしたが、これほどまでに完成させられたテイクが出されると印象が一変します。そしてこの時代のストーンズは「キースが曲を作ってミックがトラックを仕上げる」というパターンだったのだと痛感させられることしきり。

3. Don’t Lie To Me (1985)
たしかにストーンズは1972年ツアーで本曲を披露しており、オリジナル盤のクレジットも的外れではない。ところがトラックの音質やミックの声質からして80年代の録音だと解るもので、これもまた「DIRTY WORK」セッション中に録られたカバー曲の一環なのでした。攻撃的な72年バージョンとはまるで違う落ち着きのある演奏が魅力。

4. Giving It Up (1989)
本セットにおける唯一の「STEEL WHEELS」からのアウトテイク。21世紀半ばに本アルバムのラフミックスが流出しましたが、既にそこで聞かれた未発表曲でいた。今回はさらにピアノがほんのりと付け加えられています。

5. Hands Off (1993)
6. Ivy League (1993)
1994年の「VOODOO LOUNGE」と言えばリリースから一年後に未曾有のボリュームかつ最高音質で音源の流出が起きたアルバム。当然これら二曲も含まれていましたが、どちらもミックのボーカルが遠くて未完成な状態だったのに対し、ここでは同じ演奏と思えないほどトラックが完成してミックのボーカルも加えられた状態に進化していて驚かされます。これぞ「FULLY FINISHED」たる所以でしょう。

7. 20 Nil (1997)
今回のセットにおける目玉の一つである「BRIDGES TO BABYLON」アウトテイク。これらは収録音源が多かっただけに、今回曲順を整理したことで一気に聞きやすくなっています。その冒頭を飾る「20 Nil」はバンド全員がスタジオに会してラフでルーズな草稿を作り上げているといった光景で、このセットの中ではもっとも未完成な楽曲の部類に入るでしょう。それでも音質最高なので聞き入ってしまいます。

8. Low Down (1997) * Keith Richards on vocals
曲順を変えたことでルーズな「20 Nil」から同じくルーズでストーンズらしさに溢れた「Low Down」のキース・ボーカル・バージョンが続くという構成も魅力的に感じられることでしょう。彼が歌い、なおかつ演奏もベーシックな状態でありますが、だからこそスタジオの空気感まで伝わってくるリアルさには鳥肌が立つ思いです。

9. Dream About (1997)
「Low Down」がキース色の強い曲だとすればこちらはミック色が全開。「BRIDGES TO BABYLON」といえばミックの提案によってダスト・ブラザースの起用が実現したことからここでは彼らの色を反映したのだと推測され、もはやストーンズらしかぬポップさすら感じられる。そのせいでキースにダメ出しされたことが容易に想像できる未発表曲ですが完成度は高く、今聞いても古さを感じさせないほど。

10. Flip The Switch (1997) * Keith Richards on vocals
Disc-3の後半を占める「BRIDGES TO BABYLON」アウトテイクスの中でも最大の目玉となったのがアルバムのオープニングを飾った「Flip The Switch」の初期テイク。おまけにリードボーカルはキース。まだ歌詞はラフなのですが、それでも「take me up」のラインだけは既に出来上がっている点に注目。ここからミックが歌詞を膨らませた訳で、ジャガー/リチャーズの作業分担ぶりを垣間見せてくれる貴重な資料とも言えましょう。
イントロがスペイシーなSEに導かれてチャーリーのドラムがフェイドインするという仕上がりは明らかにリリースを前提とした演出のように思えます。そして初期テイクならではの荒々しい演奏が最高で、完成版からは聞き取れなかったアコースティック・ギターの音も新鮮。

11. Sanctuary (1997)
12. Desperate Man (1997)
13. Prairie Love (1997)
どれも未発表曲で「Desperate Man」は「Already Over Me」をアップテンポにしたような雰囲気があり「Prairie Love」は「Gunface」の原型といった趣が。それら以上に興味深いのが「Sanctuary」で、またしてもダスト・ブラザースの影がちらつくサウンドと雰囲気ながら、ここではキースがバックコーラスで加わっています。

14. Might As Well Get Juiced (1997)
15. Too Tight (Keith Richards on Vocal) (1997)
バビロン・アウトテイクスの最後の締めくくるのは二曲の初期バージョン。アルバムの中でも異色の雰囲気を漂わせていた「Might As Well Get Juiced」は完成版の凝ったエフェクト処理などがなく、演奏やミックの歌が生っぽい分ストーンズらしくて好ましい仕上がり。そして曲調からしてキース節が全開だった「Too Tight」の初期テイクは彼の歌のままでもアルバムに入れられそうな雰囲気で、おまけにフィドルが鳴っているという驚きのバージョン。そして2002年の二曲に関してはアウトテイクではないことから紹介を割愛します。

今回のリリースにおいて最大のポイントは「Strictly Memphis」のイントロのアジャストでしょうが、それと同時にオリジナルではあまりにも脈略なく三枚のディスクに散りばめられてしまったせいで全体像の掴みづらい「BRIDGES TO BABYLON」アウトテイク。それがまとめ直されたおかげで簡単に把握できるようになった点も大きなメリットでしょう。世界中のマニアに最大級の衝撃を与えた「FULLY FINISHED STUDIO OUTTAKES」、音源が録音順に整理され、あらゆる意味で聞きやすさが向上。コレが本命盤!

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(リマスター・メモ))
★全体的に曲間の無駄に長い無音部を、やり過ぎない程度に、かつ楽音を侵さないよう確認のうえ除去

Disc 3-08. Low Down (1997)
★5:10直後の小さいプチノイズは除去済み。なお直前の一瞬の「ゴー」と言う楽音はそのまま

Disc 3-12. Desperate Man (1997)
★3:32右デジタルぽいノイズは除去済み

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★このFFSOに収録されたアウトテイクは、初登場もしくは、同じ曲でも既発とはバージョンが重ならないものが殆どであることへの考察を交えて、それをフルに楽しむにはやはり製作順に収録した「Chronological Order」の本作が決定盤!

 

Disc 1 (75:25)
01. She’s Doing Her Thing (1967.10.02-05) *vocal version of “Title 15” aka “Dream Pipe”
02. Blood Red Wine (1968.05.13-23)
03. Curtis Meets Smokey (1969.04.17-07.02)
04. Walk With Me Wendy (1970)
05. Tell Her How It Is (1970.10.17-31) *vocal version of “Potted Shrimp”
06. Criss Cross (1972.11.25-12.21)
07. It’s Only Rock ‘N Roll (But I Like It) (1973.12.04-06)
08. Too Many Cooks (1973.12)
09. Living In The Heart Of Love (1974.02.08-03.03)
10. Fast Talking Slow Walking (1974.02.08-03.03)
11. Scarlet (1974.10.05-19)
12. Built That Way (1975.01.22-02.09)
13. Fiji Jim (1977.10.10-1977.12.15)
14. Never Make You Cry(1977.10.10-1977.12.15)
15. You Win Again(1977.10.10-1977.12.15)
16. Every Time I Break Her Heart (1977.10.10-1977.12.15)
17. Covered In Bruises (Ronnie Wood / Mick Jagger on Vocal) (1977.10.10-1977.12.15)

Disc 2 (77:51)
01. Not The Way To Go (1978.08.26-09.06)
02. Trouble’s A Coming (1979.01.22-02.12)aka “Break Away” “Chain-Reaction-Groove”
03. It’s A Lie (1979.06.10-10.19)
04. Dreams To Remember (1982.11.11-12.19)
05. Eliza Upchink (1982.11.11-12.19)
06. (You Better) Stop That (1982.11.11-12.19)
07. Part Of The Night (1982.11.11-12.19) *vocal version of “Golden Caddy”
08. Keep It Cool (1982.11.11-12.19)
09. Can’t Find Love (1982.11.11-12.19)
10. Cooking Up (1982.11.11-12.19)
11. Still In Love With You (1982.11.11-12.19)
12. I Tried To Talk Her Into It (1982.11.11-12.19)
13. Dog Shit (1983.04.00-08.01)
14. Putty In Your Hands (1985.04.05-06.17)
15. I Can’t See No One Else (1985.04.05-06.17)aka “Beside You”
16. Strictly Memphis (1985.04.05-06.17)★頭切れてません。(補正済み)

Disc 3 (77:58)
01. Nobody’s Perfect (1985.07.16-08.17)
02. Deep Love (1985.07.16-08.17)
03. Don’t You Lie To Me (1985.07.16-08.17)
04. Giving It Up (1989.03.29-05.05)
05. Hands Off (1993.07.09-12.11)
06. Ivy League (1993.07.09-12.11)
07. 20 Nil (1997.03.13-07.00)
08. Low Down (Keith Richards on Vocal)(1997.03.13-07.00)
09. Dream About (1997.03.13-07.00)
10. Flip The Switch (Keith Richards on Vocal) (1997.03.13-07.00)
11. Sanctuary (1997.03.13-07.00)
12. Desperate Man (1997.03.13-07.00)
13. Prairie Love (1997.03.13-07.00)
14. Might As Well Get Juiced (1997.03.13-07.00)
15. Too Tight (Keith Richards on Vocal) (1997.03.13-07.00)
16. Extreme Western Grip (studio session) (2002.05.13-06.07)
17. Well Well (studio session) (2002.05.13-06.07)

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